キャットフードの賞味期限

日本では「ペットフード安全法」により、キャットフードに賞味期限の明記をすることが義務付けられています。
賞味期限は人間の食べ物と同じく、キャットフードの栄養価や風味を保証できる期間、つまりおいしく食べることができる期限をあらわしています。

賞味期限はふつうドライフードで約1年半、ウェットフードのレトルトパックタイプで約2年、缶詰タイプで約3年です。
賞味期限は製造から3年を超えて表示はできないことになっていますから、缶詰タイプが最も長持ちするといえます。
購入するときは賞味期限内に使い切れるかどうかを考えることが大切です。

とはいえ、賞味期限が長いキャットフードには要注意です。
キャットフードの劣化を防ぐために強力な酸化防止剤、防腐剤などの人工的、化学的な添加物を用いている可能性が高いからです(特にエトキシキン、BHA、BHTといった酸化防止剤は発がん性が指摘されている危険な化学物質です)。

無添加のもの、天然由来の添加物を使っているキャットフードは、人工的な添加物を使っているキャットフードに比べて賞味期限が短い傾向にあります。
しかしその分猫の体には優しいのです。
賞味期限が長いキャットフードは買いだめもでき、飼い主にとっては便利なものかもしれませんが、猫の健康を考えると避けた方がよいでしょう。

賞味期限は余裕をもって設定されているので、期限を過ぎたキャットフードがすぐ食べられなくなるということはありません。
それでも匂いに敏感な猫という生き物においしく食べてもらうためにも、キャットフードはなるべく新鮮なうちに、賞味期限内に使い切るよう心がけましょう。
一方で保存状態が悪ければ賞味期限内でもキャットフードの品質が劣化してしまうことがあります。
開封前でも直射日光を避け、温度・湿度の変化が少ない場所で保存しましょう。

ちなみに賞味期限は未開封が前提となって設定されたものです。
一度開封してしまったらどんどん品質が劣化していきます。
ドライキャットフードは開封後1か月程度、ウェットキャットフードは開封したらなるべくその日のうちに消費します。
またカビが発生していないか、変な匂いがしないかなど、飼い主の側でもキャットフードの状態に気を配ることも大切です。
こちらでは、ウェットタイプのキャットフードについて解説されています。
基本的にはドライタイプを主食であげた方が良いとされていますが、食欲がないときや高齢になってきて硬いものを食べるのが大変そうなときなどウェットタイプに切り替えてあげた方が良い場合もあります。
この機会にぜひウェットタイプのキャットフードとはどのようなものなのか知っておきましょう。